2015年12月24日
美味しいお茶の淹れ方 温度
昨日に引き続き、美味しいお茶の淹れ方について。
今日は温度です。
本題に入る前に、この写真は
お茶を拝見する(そのお茶の香りや味、色など、特徴を見極める)際に使用する
審査茶碗です。
この時はお茶の長所だけでなく短所も見極める為に、
どんなお茶でも熱湯で淹れます。
そして、熱い状態だけでなく、温度が下がってきたときの状態も合わせて、
お茶の品質を見極めるのです。
さて、本題です。
お茶を淹れる時、どのくらいの熱さのお湯で淹れるか。
これは大きな問題です。
というのも、これによってお茶の味は大きく変わることがあるから!
お茶はもともと、カテキンという成分を持っています。
カテキン、最近はよく聞きますよね。
「緑茶カテキン配合」「高濃度カテキン配合」とか、
あれです。
カテキンは、お茶の持つ苦み・渋みの成分です。
近年、この成分の抗菌作用や消臭機能、健康に対する効果などについての研究が進み、
様々な分野で活用されています。
このカテキン、低い温度だと出にくいです。
熱湯で淹れると、すっごく出ます。(80℃以上だと出にくい)
ということは、
熱湯で淹れると苦み・渋みがたくさん出る、ということです。
一般に上級煎茶には、甘み・旨味の成分(テアニンといいます)がたくさん入っており、
お茶の甘みや旨味を楽しむことができます。
が、そんなお茶を熱湯で淹れてしまうと甘み・旨味が負けて、カテキンの苦み・渋みが
たくさん出て、苦い渋いお茶になってしまうのです!!!
逆にテアニンは、低い温度でもゆっくり引き出すことができます。
以上のことから、一般に上級煎茶は低めの温度(70℃前後)で淹れて、
テアニンの甘み・旨味を楽しみ、
カテキンの苦み・渋みを抑えて淹れるのが美味しい淹れ方になります。
が、そんな上級煎茶なんて普段飲んで無いよというお声、
そうですね。普段使いのお茶は、どちらかといえば中級煎茶。
価格で言うと、100g500円くらいのお茶を召し上がってる方が多いと思います。
お店でも普段使いのお茶はそのくらいの物をオススメすることが多いです。
そういったお茶は、上級煎茶ほどテアニンは含まれていません。
中級煎茶を低めの温度で淹れても甘み旨味は出ませんので、
高い温度(90℃以上)で淹れ、キリッとした苦み・渋みを楽しんで
さっぱりと飲むのが美味しい飲み方です。
もともと普段使いのお茶なので、召し上がるシーンとしては
お食事中や食後だったり、おやつと一緒だったり、ちょっと一息つくときだったり。
そういう時は、さっぱりと飲むのが美味しいと思います。
というわけで、美味しいお茶の淹れ方・温度についてまとめると・・・
・上級煎茶・・・70℃前後
(・玉露・・・50℃前後)
・中級煎茶・・・90℃前後
となります。
雅正庵のお茶で言うと、
静の誉は75℃
そのほか、1030円以上のお茶は70~75℃、上品なお味の富士誉は70℃、
玉露は60℃、玉露の特上は50℃、
峰の香や匠農家愛用茶、深蒸し仕立てなどは90℃
といった具合になります。
石川オススメの清の里は80℃です。
このようにして、
これから淹れるお湯のみに、お湯を移し替えると、温度を下げる事ができます。
器から器へ移し替えることで、お湯の温度は5~10℃下がると言われていますので、
温度計がなくても簡単ですよ。
が、これもまた前回同様、目安です。
玉露は「低い温度でとろっとした甘み旨味を楽しむ」というのが基本ですが、
以前お話を聞いた玉露農家さんは、
「もうちょっと高めの温度で香りが立つくらいの方が、香りも楽しめるんだけどね」と
おっしゃっていました。
低い温度にすると確かに香りは立ちにくいですよね。
くき茶は熱湯で淹れると、独特の甘くすっきりした香りが立ちますので、
熱湯が一番です。(くき茶は棒茶とも言います)
そのお茶の特徴、そして飲む方の好みによって変えていただいて大丈夫です。
お家にあるお茶を、一度温度を変えて淹れてみて下さい。
何か新しい発見があるかもしれません。
今日は温度です。
本題に入る前に、この写真は
お茶を拝見する(そのお茶の香りや味、色など、特徴を見極める)際に使用する
審査茶碗です。
この時はお茶の長所だけでなく短所も見極める為に、
どんなお茶でも熱湯で淹れます。
そして、熱い状態だけでなく、温度が下がってきたときの状態も合わせて、
お茶の品質を見極めるのです。
さて、本題です。
お茶を淹れる時、どのくらいの熱さのお湯で淹れるか。
これは大きな問題です。
というのも、これによってお茶の味は大きく変わることがあるから!
お茶はもともと、カテキンという成分を持っています。
カテキン、最近はよく聞きますよね。
「緑茶カテキン配合」「高濃度カテキン配合」とか、
あれです。
カテキンは、お茶の持つ苦み・渋みの成分です。
近年、この成分の抗菌作用や消臭機能、健康に対する効果などについての研究が進み、
様々な分野で活用されています。
このカテキン、低い温度だと出にくいです。
熱湯で淹れると、すっごく出ます。(80℃以上だと出にくい)
ということは、
熱湯で淹れると苦み・渋みがたくさん出る、ということです。
一般に上級煎茶には、甘み・旨味の成分(テアニンといいます)がたくさん入っており、
お茶の甘みや旨味を楽しむことができます。
が、そんなお茶を熱湯で淹れてしまうと甘み・旨味が負けて、カテキンの苦み・渋みが
たくさん出て、苦い渋いお茶になってしまうのです!!!
逆にテアニンは、低い温度でもゆっくり引き出すことができます。
以上のことから、一般に上級煎茶は低めの温度(70℃前後)で淹れて、
テアニンの甘み・旨味を楽しみ、
カテキンの苦み・渋みを抑えて淹れるのが美味しい淹れ方になります。
が、そんな上級煎茶なんて普段飲んで無いよというお声、
そうですね。普段使いのお茶は、どちらかといえば中級煎茶。
価格で言うと、100g500円くらいのお茶を召し上がってる方が多いと思います。
お店でも普段使いのお茶はそのくらいの物をオススメすることが多いです。
そういったお茶は、上級煎茶ほどテアニンは含まれていません。
中級煎茶を低めの温度で淹れても甘み旨味は出ませんので、
高い温度(90℃以上)で淹れ、キリッとした苦み・渋みを楽しんで
さっぱりと飲むのが美味しい飲み方です。
もともと普段使いのお茶なので、召し上がるシーンとしては
お食事中や食後だったり、おやつと一緒だったり、ちょっと一息つくときだったり。
そういう時は、さっぱりと飲むのが美味しいと思います。
というわけで、美味しいお茶の淹れ方・温度についてまとめると・・・
・上級煎茶・・・70℃前後
(・玉露・・・50℃前後)
・中級煎茶・・・90℃前後
となります。
雅正庵のお茶で言うと、
静の誉は75℃
そのほか、1030円以上のお茶は70~75℃、上品なお味の富士誉は70℃、
玉露は60℃、玉露の特上は50℃、
峰の香や匠農家愛用茶、深蒸し仕立てなどは90℃
といった具合になります。
石川オススメの清の里は80℃です。
このようにして、
これから淹れるお湯のみに、お湯を移し替えると、温度を下げる事ができます。
器から器へ移し替えることで、お湯の温度は5~10℃下がると言われていますので、
温度計がなくても簡単ですよ。
が、これもまた前回同様、目安です。
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以前お話を聞いた玉露農家さんは、
「もうちょっと高めの温度で香りが立つくらいの方が、香りも楽しめるんだけどね」と
おっしゃっていました。
低い温度にすると確かに香りは立ちにくいですよね。
くき茶は熱湯で淹れると、独特の甘くすっきりした香りが立ちますので、
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何か新しい発見があるかもしれません。
今年のお茶摘みツアーは4/20(土)!!
モーツァルトとショパンを、ご紹介いただきましたよ!
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Posted by 雅正庵 at 14:38│Comments(0)
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